surely

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それぞれ何品かとビールを頼み、先付けとビールがすぐに運ばれてきた。 『いただきま~す』 と声をあわせ、ビールを飲む。 『ちょっと肌寒くなって来たけど、やっぱりビールよね』 嬉しそうにそう言って箸に手を伸ばす。僕も『そうだね』と相槌を打ちながらもう一口ビールを飲む。 たまにキツイ事を言うけど、思いやりの裏返しなんだと気付いてから、彼女とは不思議とウマが合って愛だの恋だのとは別の…女友達っていう言葉が一番しっくりきた。 事実彼女には彼がいた時もあって、恋愛相談なんてのにものったりしたから、彼女も僕の事を男友達としか見ていないと思う。 彼女は運ばれてきた料理の半分とビールのジョッキのおかわりの半分を飲み干し、フゥと息をつくと僕の目を真っ直ぐ見据えた。 『イオくん…何か悩んでるでしょ?』 『な…』 僕はギクリとして、食べていた唐揚げを喉に詰まらせかけた。 慌ててビールで流し込み一息つくと 『隠したって解るのよ?今朝なんて特におかしかったし…何でも良いから話してみなさいよ?』 果たして話して良いものか…僕は考えあぐねていた。何だか秘密にしていた方が良いような気がするし… 黙りこくる僕を見て 『どんな話でも良いから…』 と、彼女は微笑んだ。
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