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「うん、俺も月華の事が好きだよ」
………あっさりと。
それでも照れくさそうに。
虎狼はさっきよりも嬉しそうに、見ているこっちまで照れちゃいそうな程の笑顔で微笑んだ。
その笑顔があまりに魅力的で。
ドキンと胸が鳴って、次の瞬間には脳が言葉の意味を探りはじめて、答えがみつかるまで――あたしはキョトンと瞬きを繰り返してしまう。
ちょっと整理してみよう。
古いパソコンのように、煙が出そうなCPUを起動させる。
あたし…今『好き』って言ったよね。
それに答えてくれた『好き』は、あたしの『好き』と一緒だって、思ってもいいの?
虎狼もあたしを好きって想ってくれてるって――自惚れてもいい?
ねぇ、虎狼。
あたしたち、両思い――って事?
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