第一話:カンユウ

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「とにかくさ、主旨を教えてよ、主旨を。」 「しゅし?」 「話の中心。いったい何をしてるんだよ田村さんは」 「探検隊よ。」 凛、とした透き通るような声。 振り返ると、ドアのところに女子生徒が立っていて、こちらに向けて微笑んでいた。 色白で、身体全体はすらりと細く長く、大きな瞳には長い睫毛…世間でいうところの美少女、といったところだろうか。 心なしか、周りにいた男子がざわつき始めた。 「あっ美祢ちゃん!」 助かった、とでも言いたそうな顔で、田村慈は彼女に駆け寄る。そして僕を指してこの人が橋本君だよ、と告げた。 「初めまして。京 美祢子(からぐり みねこ)です。」 にこり。 瞬間、嗚呼…と何処からか小さな歓声があがる。 「ここで話すのも何だし。詳しいことは、向こうでにしましょうよ。」 「は…はぁ。」 「そうだね。もうシャモも来てるかもしれないしね。」 言われて、結局僕はいまいち訳が分からないまま、彼女達の後をついて行くことにした。
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