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今回は不思議の国に迷い込んでしまった千里の不思議な不思議な物語である…
「──とにかく、今はウサギさんを探さないと。」
千里はア○スさながらの洋服に身を包み、駆け足で森を突き抜けて行った…
「ん?何かしら、この音…。」
ブンブンブブブン!
羽根の音を轟かせながら何かが飛んできた…
『ぶ~ん!おい、オマエ!見ない顔だな!』
「何ですか、いきなり。」
『今から虫会議に行かなきゃいけないんだぶ~ん!』
「は?虫会議?」
千里に話し掛けてきた彼の名前は闇カナブン…
『そうだぶ~ん、いろんなヤツが集まる会議だぶ~ん!』
「ねぇ…その会議、ウサギさんは参加しているのかしら。」
『ウサギ~?知らないぶ~ん!』
そう言い残すと闇カナブンは飛んでいってしまった…
「ちょっと、待ちなさいッ!私もその会議、参加するわ!」
千里は闇カナブンの跡を追った…
ガサガサガサッ…
「──ずいぶん草が生い茂っているのね、このままじゃ、見失っちゃう。ん?」
千里の足元に一本のスコップが落ちていた…
「これを使えば、いいじゃない。えいっ。」
ザシャッ!ザシャッ!
千里はスコップで生い茂る草を片っ端から薙ぎ払っていった…
ザシャッ!ザシャッ!
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