4人が本棚に入れています
本棚に追加
「今日はあたしの誕生日だぁ~」
ベッドの上でゴロゴロ転がりながら叫んだ
下から声がする
「いい歳してうるさいよ」
「タッくんが来るんだからちょっとくらい浮かれてもいいじゃん」
負けずに言い返す
「はぁ、何くれるんだろ」
去年タッくんから貰った人形を抱きしめながらそう呟いた
しばらくぼけーっとしていたら、ピンポーンと玄関のチャイムが鳴った
「お邪魔しまーす」
声でタッくんとわかり、喜んだのも束の間、気付いてしまった
「まだ寝巻だった……」
下に向かって声を出す
「ごめーんタッくん、もうちょっと待ってて~」
「わかったぁ~」
返事を聞いて、急いで着替える
そしてタッくんを含んだ誕生日パーティーが始まった
そして自分の部屋で二人きりの時間を過ごしていたとき
「あれ?窓見て、雪降ってない?」
「今日は晴れの予定じゃなかった?あ、ホントだ、雪降ってる」
「綺麗だなぁ~」
「うん、そだね~」
「誰かが祝ってくれてるのかもね」「そしたら誰だろね?」
そうして二人で笑いあっていた…
外では雪が降り、家をその身体で覆い包んでいた
「ハッピー……バースディ……」
その声が彼女に届くことはなかった……
最初のコメントを投稿しよう!