20歳の誕生日

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「今日はあたしの誕生日だぁ~」 ベッドの上でゴロゴロ転がりながら叫んだ 下から声がする 「いい歳してうるさいよ」 「タッくんが来るんだからちょっとくらい浮かれてもいいじゃん」 負けずに言い返す 「はぁ、何くれるんだろ」 去年タッくんから貰った人形を抱きしめながらそう呟いた しばらくぼけーっとしていたら、ピンポーンと玄関のチャイムが鳴った 「お邪魔しまーす」 声でタッくんとわかり、喜んだのも束の間、気付いてしまった 「まだ寝巻だった……」 下に向かって声を出す 「ごめーんタッくん、もうちょっと待ってて~」 「わかったぁ~」 返事を聞いて、急いで着替える そしてタッくんを含んだ誕生日パーティーが始まった そして自分の部屋で二人きりの時間を過ごしていたとき 「あれ?窓見て、雪降ってない?」 「今日は晴れの予定じゃなかった?あ、ホントだ、雪降ってる」 「綺麗だなぁ~」 「うん、そだね~」 「誰かが祝ってくれてるのかもね」「そしたら誰だろね?」 そうして二人で笑いあっていた… 外では雪が降り、家をその身体で覆い包んでいた 「ハッピー……バースディ……」 その声が彼女に届くことはなかった……
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