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『照れてないなどいない。
お前が教員免許をとれなかったら困るだろう』
拓は麻友美を見た。
『本当に可愛いですね』
麻友美はクスクスと笑っていた。
『円香と康太を待たせているのでは帰ります』
麻友美は参考書を片手に立ち上がる。
『ああ』
『ではまた』
麻友美は頭を下げてから喫煙室を出て行く。
『拓先生。響さんに期待を与えていいの?』
麻友美に代わり花香が喫煙室に入って来た。
麻友美が去ったのでタバコを吸うつもりだったが、手を止めた。
『別にそれが活力になるならいい。
それに俺も別に・・』
拓は学校にいる間は普通の生徒よりも深い関わりをしていた。
だから拓の中には麻友美の感情が生まれていたのかも知れない。
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