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そうでなくては面白くはない。もし彼らの母が生きていたなら、この双子を叱りつけだろうか。
━━こい、ダンテ!
「判ってるよ!」
まるでチャンバラをしている子供のようだった。故になかなか決着がつかない。
何分も何時間も続く剣戟は二人が別れを惜しんでいるかのような、そんな物悲しさがあった。
ギィンッ
双方の剣が重なり、鍔迫り合いが始まった。
塔の頂上での鍔迫り合い━━
この瞬間すらも懐かしい。
だが、前のようにいく訳にはいかない。
バージルの剣を弾き飛ばすべく力を込めた。
キィ……
いとも簡単に剣が飛んだ。
ダンテは剣を振り上げた体勢から一回転し、剣をバージルの胸に突き立てた。
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