愛妻弁当

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ここで話が終われば、綺麗な話なのだが、この話には続きがある。 私が高校の時、つまらない事でお父さんと喧嘩した事があった。 思春期の私は、お父さんと喧嘩になると、口をきかないという手段をとっていた。 喧嘩した次の日の朝、起きるとお父さんは早くに出掛けたらしく、すでに家には居なかった。 ただ台所のテーブルの上に、小さな包みと、書き置きがあった。 『今日は出張だから、早めに出る。弁当、ついでに雫紅の分も作っておいたから、持っていく事』
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