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真っ白なシーツが目に眩しくて、私はそれが『死』のまばゆさのような気がして、それを見続ける事が出来なかった。
屋上から見える町並みは、平和で平凡で、この建物の中でたくさんの人達が病気と闘っているとは思えなかった。
お父さんは、病気で鬱々とする気持ちを、いたずらで紛らわしてるんだろう……わかるけど、今日のはやり過ぎだよ。
私は屋上で少し気持ちを落ち着けて、お父さんの病室に戻った。
病室にはお父さんはいなくて、主がいないベッドがポツンとしていた。
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