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「こっちのこの席、ここなら話を聞かれることが無いと思う」
敬太は男を連れて一番奥の隅のテーブルの椅子に男を座らせる。
我ながら学校帰りに何をやっているのだろう、とも思ったが、今は考えない事にした。
『すまないな』
「で、さっきの話の続きなんだけど・・・っておい!!」
ようやく話が出来ると思った矢先に、男はいきなり店員を呼ぶためのベルを鳴らす。
それを見た敬太は男に文句を言おうとしたが、その前に営業スマイル全開の若い女性の店員が注文を取りに来る。
『ここの使用人か?』
「はい?」
男の開口一番の言葉に店員は思いっきり固まる。そのやり取りを見た敬太は慌てて店員にコーヒーを二つ頼む。
店員はまだ納得のいかないような顔をしながらも注文を伝票に書き、厨房のほうへと向かっていく。
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