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「ピッカチュウ」
ねずみポケモンのピカチュウ。サトシはきょとんとしながらピカチュウを見つめボールを投げ捨てピカチュウに抱き付いた。
「かわいい―!よろしくな、ピカチュウ」
「ピーカァ」
すり寄るように頬をよするピカチュウを抱き締めたままサトシは博士に頭をさげた。
「ありがとうございます!オーキド博士っ」
「うむ。それとコレじゃ」
博士がテーブルから赤い手帳なようなものを取り出す。サトシはピカチュウを片手で抱きながらもう片方の手でそれを受け取った。
「…なんですか、コレ」
「ポケモン図鑑じゃ。餞別に持って行くがいい」
「図鑑…ありがとうございます!」
「シゲルには渡したのだが…ダイスケは受け取らずに旅立った…どうしてかのぅ」
「…あいつは強くなる事しか興味ないから」
ダイスケは小学校の頃から悪大将だ。女の子を泣かせたり、小さな子供から物を奪ったりする。サトシはそんなダイスケが嫌いだった。
「いいよ博士。俺とシゲルで完成させるからさっ」
「うむ。頼んだぞ」
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