小さな転入生 

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あれから一週間が過ぎた昼休み──…… 「おい竜牙!パン買ってきてくれよ~」 「あ!俺ジュースな!」 そんな言葉に竜牙は反応を示さない。 「おい竜牙!買ってこいって言ってるだろうが!!」 1人の生徒が怒鳴り出すが、竜牙は窓の外を見て生徒の言葉が聞こえないようだ。 「おい竜「……うるせえな……!!」 その竜牙の一言に生徒達は黙り込み次第に自分で売店に向かい出す。 そんな竜牙の変化がランドは心配だが話しかけられずにいる。 「……あんなの、竜牙じゃないわよ……」 ラージャは誰にも聞こえないように呟いた。 「……やっぱり君もそう思う?」 しかしランドには聞こえたのかラージャに話しかける。 「相変わらずの地獄耳ね……!」 ラージャはこめかみを抑えながらランドを睨みつける。 「うっ……!お、臆病だと周囲を気にするようになって……自然に……ごめん……」 そんなランドの情けない言い訳にラージャは怒る気が失せる。 「もういいわよ……で、あいつはいつからあんな風になったのよ?」 「……うん…… ──あれは竜牙君が寮からいなくなって3日後のことだったかな……」 ランドは思い出しながら説明を始めた。
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