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勇者育成学校――
そこは勇者を目指す若者たちを育成するための学校である。
十年前、魔王を倒した伝説の勇者の発案がきっかけだそうだ。
この学校では勇者を育成するだけではなく、城の兵士や依頼をこなす傭兵などの人材も世に排出している。（とはいっても現状はやはり勇者を目指す若者がほとんどだ）
そのために授業内容は学科ごとに違っている。
だがどの学科でも必ず必要とされる技術がある……
それが―魔法―
人は生まれながらに、個人差はあるが『魔力』というものをもっている。
その誰もが持つ『魔力』を、ありとあらゆる力――つまりエネルギーに変換して使う技術をこの世界では『魔法』といった。
この世界は魔力によって発動する魔法によって発展してきたといっても過言ではない。
――しかしこの勇者育成学校に『魔法が使えない』落ちこぼれの学生が一人いた。
その名前は――……
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