Rainy Day

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愉しげに歩く貴方の背中に幾度も手を伸ばし、届く寸前で引っ込める。 この繰り返し。 『もしも…もしも貴方と違う性別であったのなら、違うカタチであなたの隣にいられたかもしれないのに…』 幾度となくそう思い、その度に虚しい思いに囚われた。 【そんなことを考えて何になるか…】と。 ともすれば貴方をかき抱きたくなる衝動を必死に抑え、今日も私は貴方の隣を歩く。 どうか貴方は気付かないで下さい。この人の道にはずれた【想い】など… いつか…貴方の隣に相応しい人が現れたなら、どんなに辛く悲しくとも笑ってこの場を譲りましょう。 どうか…どうかそれまでは、貴方の隣に居させて下さい。
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