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海が近付いて来た頃、また一人の男と出会いました。
「君が噂に聞く桃太郎ですか?」
「もしかして…
貴方も鬼退治に
着いて来てくれるんですか?」
「私の名は酉(ユウ)。
――構いませんよ」
「でも私、吉備団子持っていません…」
「吉備団子なんかより、
私は木の実が
食べたい――」
そう言うと、
酉は桃太郎の着物をはだけさせて、
胸に並んだ小さな突起を啄み始めた。
「あんっ…やっ…」
「おや?
まだ固いですね。
食べるには早過ぎたでしょうか?」
「あっ…あぅっ…
んっ…これ…ちがっ」
白い胸に浮かぶ小さな突起は、
酉が啄む程に固く勃ち上がります。
「どんな木の実よりも
食べ甲斐がありますよ」
「やんっ…んっ…
本当に…あっ…
食べ終わったら…んっ
鬼退治――…着いて来てくれる…?」
木の実を唇に挟んだ酉が、やがて顔を上げて言いました。
「行ってあげますよ、
鬼退治に」
こうして桃太郎は、最後の一人を仲間にして、いよいよ鬼ヶ島へと向かうのでした。
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