遅刻

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私は桜井君に喋りかけることもなく、ただ彼の後ろをノロノロ付いて歩いていた。 恥ずかしすぎて上を見れず、顔はずっと熱いままだった。 淳「・・動物好きなんだ、河崎さん」 私は突然振り返って話しかけてきた桜井君と目が合った。 明「う、うん。犬とか猫とかすごい好きだよ!」 私は動揺しながらも、笑って答えた。 淳「そうなんだ、俺も好き」 フッと笑って桜井君はまた前を向いた。 その自然な笑顔に胸がドキッとなった。 かっこいいなあ・・本当に芸能人にいそうなくらいキレイな顔だ・・ 明「・・桜井君、家で何か飼ってるの?」 ドキドキしたが、私は今度は自分から話しかけてみた。 淳「犬2匹飼ってる。めっちゃ可愛いよ、コーギーとミニチュアダックスフンド。」 桜井君はまた振り返って言った。 明「いいなあ~、私の家お兄ちゃんが犬苦手だから飼えないんだよね」 お兄ちゃんは昔、いとこの家の犬に噛まれてから犬が苦手になってしまった。 だから私の家は犬が飼えない。
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