最後の恋

入学式

私は並んだ教室の前を歩きながら自分の名前を探して、美紀は後ろから付いてきていた。

明｢美紀はもうクラス見たの？｣

美｢ん～？見たよ!残念ながら明とは離れちゃった。でも隣りのクラスだよ！｣

明｢え・・そっかあ・・残念だな、・・・あっ！あった！｣

私は自分の名前を見つけるとつい大きな声を出してしまっていた。

美｢明、声でかっ!!｣

美紀はいつものようにケタケタ笑った。

明｢・・はっ!ごめん！２組かあ、知ってる名前ないなあ・・｣

美｢私もだよ。つまんないクラスになりそうだなあ～｣

美紀はいじけたように言うと私の腕を掴んで私を振り向かせた。

美｢隣りのクラスなんだし、遊びに来てよっ！！｣

美紀はニコッと笑って言った。

私もつられて笑ってうんと深くうなずくとちょうどチャイムが鳴り、私達は各自教室に入って行った。