━約束━

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やっとの思いで病院にたどり着くと、すっかり日が落ち掛け、辺りは橙色に染められていた。 僕は急かされるように歩を進める。 十数年ぶりに訪れた病院に懐かしさはなかったが、母の病室はすぐにわかった。 静まりかえった病室に入るとベッドに小柄な女性が眠っていた。 僕は覚束ない足取りでヨロヨロと近付く。 お母さん…。
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