━約束━

17/20
前へ
/20ページ
次へ
病院を出るとすっかり夜になっていた。 僕はあの神社に行った。 相変わらず寂れた神社。 何故だか母が居るんじゃないか、そんな期待を抱いてしまう。 僕は小さく息をつくと、石段に座った。 冷えた石段の冷たさがお尻から伝わり思わず身震いをする。 僕はダウンのポケットに手を入れた。 小さなピンク色のしゃぼん玉を取り出す。 2個。 黄緑のフタを開けると懐かしい匂いがツンと鼻につき、また涙が溢れた。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加