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病院を出るとすっかり夜になっていた。
僕はあの神社に行った。
相変わらず寂れた神社。
何故だか母が居るんじゃないか、そんな期待を抱いてしまう。
僕は小さく息をつくと、石段に座った。
冷えた石段の冷たさがお尻から伝わり思わず身震いをする。
僕はダウンのポケットに手を入れた。
小さなピンク色のしゃぼん玉を取り出す。
2個。
黄緑のフタを開けると懐かしい匂いがツンと鼻につき、また涙が溢れた。
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