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俺と直也がクラスで浮いていたのは、おそらく見た目が悪かったからだろう。
世間から見れば不良。
悪ガキのような見た目だった。
俺と直也は、クラスからだけではなく、学校全体からも冷たい視線を浴びていた。
まぁ言い方を変えれば学校全体の仲間外れ、とでも言うべきなのだろうか…
だが俺と直也は、心の中では『みんなと仲良くしたい』という思いがあった。
しかし、話しかけても避けられるばかりなので諦めていた。
だから俺と直也は学校が嫌いだった…
そんなある日、俺らのクラスに休憩時間に入って来て、俺らに話しかけてきた、背が低くて笑顔が可愛い女の子がいた。
それが茜だ。
「いっつも二人組だね。茜です。よろしく☆」
俺と直也は驚いた。
まさかこんな俺らに、しかも初対面で話しかけてくる女子がいるなんて。
それ以来、俺と直也は話しかけてくれたことがあまりにも嬉しくて、毎日のように茜と喋った。
茜と喋っている時だけは学校の楽しさを感じた。
それからというもの、俺らは三人で遊んだり、時には茜の元で一緒に勉強をしたりと、いつもと言っていい程三人でいた。
絶対に三人で一緒に卒業しよう、と言っていた…
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