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「梨花!逃げますわよ!」
「アイアイサ~なのです!」
足音の主が玄関を開ける前に私と梨花は一目散に走り出した。
そして見付かることはなく、二人で物影に隠れ羽入さんの様子をうかがった。
わかっていると思いますが例の場所とはレナさんのお家。今日お父様は出掛けているらしく一人だから玄関で呼んだ場合はレナさんが出てくるはず。そして案の定出てきたのはレナさん。
「どちらさまですか~?
あれ?誰もいな………」
レナさんの動きが一瞬止まった。そう、羽入さんを発見したのだ。
「は…は…はにゅうちゃん?プププレゼントなのかな?かな?」
予想通りレナさんは鼻血を垂らしながら大興奮している。羽入さんはこんな危機的状況でもまだ寝ている。
「プレゼント羽入ちゃんお持ち帰り~♪♪」
これもまた予想通り。
やっぱりレナさんは
お持ち帰りしてしまった。理由は一つ。
かぁいいから。
そのまま羽入さんを担ぎ、レナさんは家の中に消えていった。
「さあ沙都子帰りましょうです」
「はいですわ…」
羽入さんごめんなさい。
今日シュークリームお供えしておきますわ。
私はそのままスキップしている梨花と家に帰った。
その日、竜宮家から
「あうあうあう~!!」
などの叫び声のようなものが聞こえ、少しだけ
雛見沢で噂になった。
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