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いつの間にか雨が上がり、雨粒が入り込んでいた穴から太陽が覗いていた。
今は六月。雨が降っていたから少し寒いくらいだった空気が止んでから異常に暑くなってきた。
俺は寝ていたらしく、
それに気付いたとともに纏わり付く暑さと寝起きのけだるさに一気に襲われた。
こういう時は動かず頭が冴えるまで待つが、
そうも言ってられない。
このまま動かないと本来の目的を忘れてしまいそうだから。
俺は立ち上がった。
××県 鹿骨市 雛見沢村
四年前、未曾有の大災害によって一夜にして滅んだ村。今現在、その名前はタブーとされ、地図からも消えた。
タブーとされた理由。
それは雛見沢症候群と呼ばれた精神疾患が原因となる。
雛見沢症候群とはどのような物なのか知るにはまず雛見沢大災害について
知ってもらわなければならない。
雛見沢大災害。
昭和58年6月22日未明 突如として雛見沢村の水源の鬼ヶ淵沼と呼ばれる沼から火山性のガス(硫化水素、二酸化炭素)が発生し、一夜にして村を覆った。そのガスは音もなく村人の命を奪い、
犠牲者1200余名。
周辺自治体60万人が避難するという大災害となった。
その後も災害は終わらず 大災害を免れた雛見沢の親類の人々が大災害の後、次々と体調不良を訴え入院し、一部が原因不明の病死を遂げる。
さらに「オヤシロ様の祟り」に取り憑かれたと奇行を繰り返し
殺人事件、放火事件を
起こしたり奇妙な方法で自殺をした者までいたらしい。
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