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「では…どうやって見に行くかをおしえまふ」
羽入…まだ口がまわりきってないわよ…。
それにしても、羽入が私の分も食べてしまうだろうからと仕込んでおいたのは正解だったようね。
「もう梨花の分までは食べないようにしますです…ではなくてですね!本題に話を戻すのです!」
羽入がキリッと
真面目な顔になる。
ああ。そうだった…
「その話ね、やっぱりやめるわ。もう眠いし…それじゃあおやすみ羽入」
私はそう羽入に告げると布団に入り目を閉じた。
眠い…?ちがう…怖い。正直羽入が何を言っているのかわからなかった。
いくつものifの世界。
その中から勝ち取った
今だからこそ…
諦めた世界が今まであったことを突き付けられているようで怖かった。
どうであれこの地を、
最高の仲間たちを一度だけでなく何度も見捨てたということ…。
羽入はきっとしょうがなかったというだろう…
でも私自身罪悪感はある。だから、みんなと一緒にたくさん遊んで、たくさん笑って生きよう。
過ぎ去った世界の分も…
そう決めたからこそ、
今諦めたことを
突き付けられたくない。
これはわがままだ。
でもただ逃げたくて
私はいつのまにか襲ってきた眠気に身をゆだねた。
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