Bullet 03 -burglar-

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 歩くこと10数分。ティーリーは森の高台で寝そべるようにしてライフルを構えた。その漆黒の長い銃身には特殊な加工が施され、光の反射が抑えられている。  スコープで覗くその先には夜盗のアジトであろう二階建ての山小屋。そして周囲にはお世辞にもガラの良いとは言えない風体の見張りらしき男が数人。 「ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ」  ティーリーは狙いをつけ、素早くトリガーとコッキングレバーを交互に引いた。近くの木々からは爆音に驚いた小鳥たちが一斉に飛び立つ。しかし標的となった彼らは皆、幸か不幸か何が起きたのか理解する間も断末魔をあげることもなく、精確な狙いでその頭を吹き飛ばされた。
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