未来

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刻一刻と近付く終に私は何を見出だすのだろう。 流れる時はまるで溢れ返る人込みの様に目まぐるしく動く。 その中で私だけが立ち止まるのだろう。置いていかれ、忘れられまた流されどこに行き着くのかは誰も解らない。 そして終がきた。 七ツのらっぱが高らかに響き渡る。 阿鼻叫喚の地獄絵図、私は立ち止まってその光景を眺めていた。脳裏には何故か猫毒の文字が浮かんだ。 遂には地面が砕け、海はうねり山は崩れ落ちた。世界の終、人間の終。それを私は眺めそしてほくそ笑んだ。 さてこの放射能に塗れた極寒の地で新たな我々の楽園を創ろうか。
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