†第1章†

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「どうしたの、暗い顔して ……!柚子…」 あたしの顔を覗きこんだ葵はびっくりしたと思う。滅多に泣かないあたしが泣きそうだったから。 「屋上いこ、柚子」 「…っうん」 屋上についたら、 あたしは葵に全部話した。 過去の事も、今さっきあった事も。 「まさかね、 忘れてるなんて思ってなかったから…」 「んー… 何か理由あるかもしれないよ? 普通ずっと仲良かったのに 忘れるなんてないし…」 「理由?例えば?」 「記憶…喪失とか?」 「とか?」 「「…………。」」 「あはははっ笑」 「あはっ☆ それしか浮かばなかったわ笑」 「ばーか笑」 「柚子に言われたくないわ!笑」 そう言って笑い合った。きっと葵なりに慰めてくれているんだってわかった。 結局何もわからないけど、もやもやしていた気持ちはとれていた。 葵ありがとう…。 .
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