暁人

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…あれから少し時が経ち。 住む所がまだ決まっていないため、学園にしばらく世話になった。 俺は就職したが、学園から通った。 もちろん新しい目標への資金を貯める為だ。 職場からは少し遠いが、仕方がない。 潮はとりあえず収入を得るため、アルバイトを始めたそうだ。 昴は高校一年生になり、難しそうな参考書を片手に勉強に励んでいた。 ようやく資金が貯まり、時期を見て、俺達3人は4人程ルームシェアが出来る住居へ引っ越した。 (ちなみに、初めに決めていた職場に通うために借りた部屋は、解約している。金が貯められそうにもないからだ。) ある程度必要なモノは買い揃え、あとから必要になったモノは、 その都度購入することにした。 3人で暮らし始めて半年ほどたった、雷雨が猛威を振るう日の事。 潮はまだバイト先から帰ってきてはいなかった。 冬「…潮遅いな…。いつもなら、もう二時間程前には帰って来てるハズなんだけど。」 目の前で勉学に励む昴と、自分の為にコーヒーを煎れながら呟いた。 昴「この天気だしね。電車止まってるんじゃないかな?」 俺達は、一緒に暮らすようになってから、すぐに打ち解けていき、何でも相談できるような仲になっていた。
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