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…コンコン。 園「どうぞ。」 冬「失礼します。」 間取りは大体…八畳くらいか。 焦げ茶色のフローリングに、片方には難しそうな本がビッシリ並び、もう片方には大きな窓。 さっき俺がいたグラウンドが見渡せるほどになっている。 目の前には、大きな机があり、ほぼ白髪の園長先生が、フカフカした椅子に座っていた。 彼女は今まで、想像もつかないくらいに苦労をしたのだろう。 たくさんのシワが刻まれている。 が、それを感じさせないほど若々しく、かつ優しく微笑んでいた。 園「潮(うしお)さんが来るまで待っててね。」
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