おかえりなさいの小箱

遺すもの。遺されるもの。

ありがとう、初花。

私は貴女に会えて、友情というものを知ることができた。

家族の愛情にも気づくことができた。

人に比べたら短い人生だったかもしれないけど、楽しかったって断言できるわ。

負け惜しみなんかじゃない。

年老いてからじゃ、初花が側にいてくれるかどうかわかんないもの。

今よりもっと寂しい人生だったかもしれないもの。

看取ってもらえなかったかもしれないもの。

先のことなんてわからない。

馬鹿言うんじゃないわよって、兄なら怒るわね。

でも、そう思うの。