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「あ、あの美香さん。そそ、その…服…」
秋はあわあわとしながらも美香の服の乱れを小さく言ってあげた。美香はゆっくりと目線を自分の浴衣に移した瞬間浴衣がずれ落ち、彼女は見事なまでの真っ白い下着だけの姿になった。
「~~~~───…!?」
そんな自分の姿を見た彼女はようやく眠気がとれたようで羞恥心と驚きで目を見開きながら口をパクパクさせ始めた。
もちろん、亮介は頬を軽く赤くさせながら瞬時に横に顔を向けて見ないようにしてるし、秋も咄嗟に手で顔を隠して同じように見ないようにしている。指の隙間からやっぱりスタイルいいなぁと思いながらちょっとだけ見てたりしているが。
「いやぁ! 見ないでぇぇっ!」
二人共見ないようにしているのだが、恥ずかし過ぎてそんなどころではなかった彼女は顔を真っ赤にしながらすぐさまずれ落ちた浴衣を拾う。それを羽織るようにして着ると、そのまま脱兎のごとく一瞬で自分の部屋に戻っていった。
彼女がいなくなったことを秋から確認した亮介は前を向き、安堵のような罪悪感のような気分になりながら一息ついた。
「じ、じゃあ…私はそろそろし仕事の時間なので…」
秋はボソリとそう言ってそそくさと宿の奥へ姿を消した。
仕方無いので亮介はとりあえず部屋でゆっくりすることにした。
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