水鏡の旅立ち

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***** 夜になった。 時計はもう短針も長針も10の文字に越している。二人で夕飯はもう済ませてある。残り物を温めて食べた。 両親は、まだ帰って来ない。共働きとはいえ、いつもなら6時を過ぎたらどちらも帰ってくる。急な仕事で遅れているのだとしても、それなりの連絡は来るはずだ。 どうしてかは、…分からない。 眠くて早くベッドに入りたいと思ったが、弟が寝るなという。なんでだろう。 そしてその当人は時計を見上げると呟いた。 「そろそろいいかな」 「何が?」 、
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