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びっくりして弟を見ると、にっと笑い、その表情のまま水溜りに片足を突っ込んだ。
ぱちゃん。
ちゃぷん。
水溜りの光は伝染するように片足から全身に伝わって光り、その光が触れたところから弟の身に着けたものは変化していった。
履いていたゴム長靴は革のブーツに、古臭いベルトはホルダーが沢山付いた真新しい物に、ベルトに挟まれていた水鉄砲は、ベルトのホルダーに収まって重厚そうな色の銃座をのぞかせている。
マントの様に結ばれていた風呂敷は広がって厚みを増し、暖かそうなマントになり、手にあった鍋の蓋は大きくなって紅い満月と翼を広げた鴉の意匠の盾になった。
長く伸びて銀色の光を放つ剣になったおもちゃはそれに合わせて、剣の鍔に同じ色の紅い宝石が付いていた。
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