水鏡の旅立ち

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あっけにとられてみていると、弟はマントを翻し、くるりと振り向いた。 今度は真似事じゃない。 本当に、御伽噺の騎士だ。 私の目の前に立っているのは、小さな、異世界の住人だった。 「姉ちゃん、行こう?」 ゆっくりと差し出された手には純白のほっそりした手袋がはめてあった。 「…どこ、へ?」 「この世界じゃないところへ」 、
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