正義の生還

3/7
前へ
/53ページ
次へ
勇者は今回の旅中で渡してもらった「光影玉」をクルタナ王に返還した。 その代わりにクルタナ王が勇者に与えたのは、由緒正しいクルタナの宝剣。 見事なまでに鍛え上げられた刀身に、鮮やかな柄、そして刀身の中程から柄の先にまで、クルタナに伝わる守護の印字が彫り込まれ、持つ者に神の加護を与える。 これだけ素晴らしい物を頂いて、じゃぁどうも、とは言えず、勇者はしばらく城下町に留まり城の内外を見回る役を買って出た。 その方が人と関わらずに済むから。 そうでなくとも、クルタナ付近に腰を据える気でいたので、勇者には丁度よかったわけだ。
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!

50人が本棚に入れています
本棚に追加