優しい眼鏡の光と闇

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義兄の話 彼は誰にでも優しく、人あたりがよい。 姉さんと結婚したのも半ば脅しに近い姉さんからのプロポーズを受け入れたから ということを僕は知っている。 しかし、その優しさの裏にはどす黒い物を抱えている‥ 少し前の話になる、夜中に兄がそそくさと外に出ていくのを見てしまった僕 何事かと後をつけてみると‥公園!? えっ!若い女性の姿が! この冴えないメガネが浮気なんて! と、思ったその時 接吻!(まじかよ。イイナァ) かなりのベッピンさんだ これはまずいものを見てしまったと、僕が家に戻ろうとした時‥ 背後から確かな殺気を感じた。 コォォォォォォ‥‥‥ 鼓膜に響くこの低い怪奇音 (姉さんだ!!) 僕は振り返る事なくその場を走り去った 呼吸することも忘れひたすらに走った 家に着き 僕はすぐに布団に入り 寝ようと思ったが 体は震え一睡も出来なかった。 翌朝 公園内で、若い女性が裸にされ額に『肉』とかかれ気を失っているのをホームレスに発見された 兄は三ヶ月後ボロボロの姿で帰ってきたが その日の話になると体が震え『コンクリートだけは!東京湾だけは!許してくれ!』と叫ぶ。
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