始まりの風

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    「僕はどうして修行をするの?」     少年は大きな背中に問い掛ける。その大きな背中の男性は振り返った。     「それはな、おまえが守り神となるからだよ」     「まもりがみ?」     少年は首を傾げる。その男性は少年と視線を合わすようにしゃがみこむ。     「そうだぞ?おまえが必要なんだ」     「僕を?」     目をキラキラさせた少年はこぶしを作りうれしそうに続ける。     「修行、頑張る!」     嬉しそうに言う少年の頭を男性はやさしく撫でた。                       その少年、陽陰 月弥は荷物を持ち玄関についていた。その玄関はルミアート学園の玄関であった。
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