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月弥が寮に入れば、やはり、転入生の話を聞いていたのかロビーに居た生徒達は月弥に視線を向ける。
205号室が問題かもしれないな…と、冷静に判断をしながら、受け付けで鍵を受け取り(ホテルみたいだ)自分の部屋へと足を向けた。
たぶん、この寮にもたくさんの噂があるのだろう。たくさんの霊が集まっている。だが、他の人に被害がないのはここにいる皆が何かしらの能力があるからなのだろう。
だが、205号室は違う。どんな能力者でも歯が立たない霊が住み着いているらしい。まぁ、会ってみなきゃわからないだろうが…そう思いながら、205号室の前にやってきた。
月弥
「確かに何かいるな」
霊気がただ漏れだ。まぁ、普通の人なら、このまま入るだろう。あまり力のないものはここで腰を抜かしてしまうだろう。
月弥は普通に入ることを選ぶ。入ってみれば、普通の部屋だった。自分の荷物も重なって置いてあるし、日当たりも最高である。
だけど、誰もが嫌う部屋であった。
月弥
「君は…誰?」
語り掛けてみれば、黒い猫がすとんと落ちてきた。だが、ただの猫ではないことはわかっていた。
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