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黒猫は月弥を品定めをするようにじっと見ている。月弥も黒猫をじっと見る。
黒理
「おもしろい…気に入った。話がわかりそうな奴だな。我は黒理(コクリ)」
月弥
「闇の住人…か?」
黒理
「あぁ、そうだ。めずらしい…我を見て逃げ出すものは多いが、そなたは逃げなかった」
月弥
「怖くはないし、何かをしようとしているわけじゃないようだが味方でもなさそうだけどな」
月弥は椅子に腰をかける。黒理も座り、月弥の様子を見ながら口を開く。
黒理
「そなた、陰陽師か?」
月弥
「何故わかる?」
黒理
「この学園、陰陽師はほとんど居ないんだよ」
月弥
「ほとんど…?」
聞いていなかった。何故、陰陽師がいないのか予想が付かない。だが、それは同時にばれちゃいけないということがわかる。
黒理
「我がそなたの手伝いをしてやろう。我は、魔界の門番。この学園には色々な秘密を抱えておる。そなたに色々な導きをしてやろう」
月弥
「ふっ、お世話になろうかな」
黒理はにやりと笑い、月弥も楽しくなりそうだと思いながら頷いた。
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