and he went to the left door

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彼は駅のホームに居た。 この駅には誰も降りて来ない。 静かな場所だ。 しかし今日は 缶の転がっていく音が聞こえる。 それでもここは・・ ―落ち着く 彼は椅子に腰を下ろしていた。 そこはちょうど視角であって、正面からも、左右からも見られることのない席だ。 誰もいない駅でそこに座るのはくだらない事かもしれない。 しかし彼はその席が好きだ。 誰にも邪魔されない 一人で居る 孤独な場所。   
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