秋の味覚に誘われて

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峠を抜けた頃にやっと夜明けになった。 バックミラーに後ろの景色がぼんやり映る。 目の前に広がる見慣れた景色。 この盆地を挟んで向こうに見える山の麓に実家がある。 あれ? 流れ星? ていうかでかっ! ちょうど実家のある方向に大きな流れ星が弧を描いた。 「か、彼女が欲しいっ!」 願い事....間に合ったか? ・・・・ 俺、バカかな.... 流れ星っつーか隕石じゃねーか? 背中に朝日が当たり始めた。 どっかコンビニでも寄るか。 腹減ったし。 俺は国道沿いのコンビニでパンと缶コーヒーを買って駐車場で食べた。 さっきの流れ星はでかかったなぁ.... そうだ! わが愛車よ、今日からおまえを[流星号]と呼ぼう! ちなみに流星号の年齢は30歳。 前のバイト先で先輩から譲ってもらった骨董品だ。 所々くたびれてるけど俺は気に入っている。  
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