秋の味覚に誘われて

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「母ちゃん、この日記は父ちゃんのだろ?」 忙しく動くお袋に日記を見せると.... 「あーそれね、父ちゃんがきのこやら山菜の場所を書いておいたみたい。ほら、父ちゃん忘れっぽかったから」 やっぱり! これはひょっとしたら宝の地図! 天然の松茸って高く売れるんだろ? 八百屋へ直接売りつけてみっか! 「健斗!そろそろ着替えないとみんな来るよっ!」 親父の3回忌も無事終わり、ホロ酔い加減の親戚のジジババの相手にも飽きた俺はお袋に帰ると告げ、親父の日記を持って流星号で実家を出た。 地図を見ると、書いた本人でなきゃわかんねーだろうと思われるような適当さだった。 「どこだよ....これ?」 目印になるのは鳥居と川と橋か。 何となくわかる。 地図にある神社に流星号を停めて俺は歩いた。 橋から林へ入る.... でかい石....これを右へ。 少し下ると.... そこに松林キターっ! 松茸ってくらいだから松林! ・・・・ ていうか....ここ竹林じゃねーか。 たけのこを採りに来たんじゃねーしっ! 今は秋だしっ! 松茸はどこよっ!? ・・・・ やられたか.... くそ親父っ!  
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