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(良かった…。コイツには、まだ笑えるだけの素直さが残っている…。)
DTOはそう思いながらハジメの回りを見た。
部屋はカーテンが閉まっていてとても暗く、さらにゴミが散らかっている。
「両親は?」
「いない。二人共、仕事で夜遅くまで帰ってこない。」
DTOの問いにハジメは淡々と答えた。
DTOは
「良し。」
と小声で言うと、その場に立ち上がり、いきなり部屋のカーテンを開けた。
眩しい日の光が部屋に入ってくる。
さらに部屋をテキパキ片付け始めた。
「Σなっ!?ι」
いきなりの事に戸惑うハジメ。
DTOは作業をしながら言った。
「例えどんなに淋しくても、部屋の片付けはちゃんとしろ。それと、淋しいからって不良になって、家に閉じこもるな。お前には、心配してくれる友達がいるだろうが。」
「…。」
「そうだよハジメ君。何のために僕達がいると思っているんだい?」
「互いに助け合うために、私達がいるんだからね?」
DTOの言葉にハジメが黙っていると、佐藤とミサキが笑いながら言った。
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