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「けど…、今更戻っても勉強は追いつけないし…。」
「大丈夫だ!!俺が教えてやる!!だから戻って来い!!」
「僕は数学を…。」
「私は家庭科を教えるから!!」
ハジメの言葉にDTOはニタリと笑いながら言い、佐藤の言葉に続けるようにミサキが言った。
ハジメはしばらく黙った後、ニッコリと笑い、
「ありがとう…!!」
と言った。
それからハジメは学校に来るようになり、毎日三人(主にDTOから)に勉強を教わった。
ハジメの成長はめざましく、卒業するまでには人並み以上の学力を身につけていた。
「今日で俺の研修が終わり、同時に卒業式か…。時の流れは早いモンだな。」
DTOはそう言って桜の木を見上げていると、
「センセー!!」
とハジメが声を上げながら走ってきた。
「Σおっ。お前、髪染めたのか。」
DTOは茶髪になっているハジメの髪を見ながら言う。
「ホントは黒で染めたんだけど…、色が混じって茶色になっちゃんたんだ。」
ハジメはDTOを見ながら苦笑した後、DTOを真っ正面に見た。
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