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のどかな昼盛り。
何処にでもある小さな村に、一組の兄弟がいた。
一人は銀髪に金の瞳を持つ少年七、もう一人は水色髪に赤の瞳を持つ六である。
七は腰に刀を添え、六の前に立っていた。
「六。俺はこれから旅に出る。一人でやっていけるな?」
「あぁ。けどズリィな。兄貴ばっかり。俺も連れてけ。」
「お前はまだ早い。」
七の言葉に六は頷いたが、六の言葉に七は笑いながら軽く頭を叩いた。
「イッテェな。」
「ハハ。わりぃわりぃ。」
六の言葉に七は笑いながら言った後、空を見上げた。
「良いか?六。世の中には、お前や俺より強いヤツが沢山いるんだ。俺は自分の力が、どこまで通用するのか知りたい。だから俺はもう、此処には戻らない。だが心配するな。俺はそう簡単にくたばらねぇから。」
「誰も心配しているとは言ってねぇ。サッさと旅立て。」
「おいおい。それが兄貴に対する言葉か?まっ、そこが六らしいんだがな。」
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