キッカケ

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隆太が角を曲がって見えなくなったので、あたしは自分の部屋に戻った。 音楽をかけ、制服を脱がずにベッドにダイブする。 心臓が、まだドキドキしていた。 手には、ホットココアの温かさが残っている。 ジンジンする。 そんな痺れさえ愛しい。 両手を寒さで強張った頬にあてると、そこから頬が溶けてしまいそうなくらい気持ちがいい。
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