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『……良かろう。声が出ないならば、その瞳にて応えよ。……良いな』
その言葉は、明らかに能力の入ったモノだった。……が、そんな事が普通の人間に解かるはずがない。
無論、何も解からない娘は、ただ……、首を縦に振るだけ。
『クク……、ハハハハハッ!応えたぁ――――!』
「っ!きゃあああぁぁぁ――――――!」
呪は、高笑いをすると娘の中に深く……より深い処に入り込む。呪に取り憑かれた娘は悲鳴を上げるとベッドに倒れ込み、気を失った。
「っ!きゃあああぁぁぁ――――――!」
呪は、高笑いをすると娘の中に深く……より深い処に入り込む。呪に取り憑かれた娘は悲鳴を上げるとベッドに倒れ込み、気を失った。
……気を失う直前、娘は『天狐(アマキツネ)の血筋に連なる者を……』と、呪が自分の身の内で囁くのが聞こえたが、その言葉の意図する所は分からず、闇の中へ落ちていった……。
『……どうやら、呪は成功したようですね』
「あぁ……。しかし、呪をかけたあの娘。本当にあの者に通じている者かは分からない」
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