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羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹、羊が… 羊が二十六匹、羊が…二十七匹、…眠れない。 どうしても寝付けなくて、悔し紛れに羊を数えだしたものの一向に眠気は訪れないし、眠れるとは思えなかった。 「ハァ…」 直樹はベッドから立ち上がって冷蔵庫からビールをだした。 プシュッと小気味いい音をたててあけるとグイッと一気にあおる。 「プハァッ。…ハァッ…」 どうしてもため息が漏れる。 今日は朝から最悪だった。 いつものように会社に迎えば会社の入口には人だかりができていて、嫌な予感がしつつもその輪の中に入っていった。
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