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「それは、竜一くんのお母さんが美羽さんにって、置いていかれた物です。」
それは、
ネックレスだった。
ピンクの石が埋めこまれたハートの・・・
「りゅっいち・・・」
本当にあなたは、
もうこの世にはいないの?
「まったく、美羽さんに何も言わずに行ってしまうなんて、酷いですね。
でも、しょうがなかったんですよ。」
しょうがないって・・・
人の命を・・・
そんな言葉で済ませるなんて、あんた本当に医者!!?
思いっきり睨んでやった。
そんな私は怖くないのか、表情を変えず普通に話続ける先生。
「アメリカで、ドナーが見つかってね、あっちなら手術の受け入れがOKだったんだ。」
ドナー・・・
なんの話・・・?
「竜一くんの体のこともあるから、すぐに行ってもらったんだ。」
「竜一は、生きてるの?」
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