終わらない旅路

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  あの人がいなくなってから、何日も経った。 守るべきあの人が… 俺はこれからどうすればいい。 何を成せばいいんだ。 誰か教えてくれ。 『何がしたい?』 わからない。 『なんでもいいんだよ?なんにでもなれる。どこにでも行ける。やろうと思って努力すればね』 わからない… どうすればいいのか、何をしたいのか、どこに行きたいのか 道も何もない荒野にぽつりと立ってるみたいだ。 『ふーん。…じゃあ、取り敢えず歩いてみようか』 どこへ? どっちへ? 『どこでもいいよ。行き当たりばったりでいいじゃん。そうこうして歩いてりゃあ、その内、道にぶち当たるって』 すっごい楽天的。 『いいでしょ?どうせ道がわからず迷子になるなら、その状況を楽しまなくちゃ損だよ』 ……確かに。  
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